Patricia Urquiola

パトリシア・ウルキオラ 

 マドリッド工科大学建築家、およびミラノ工芸大学建築学部で学び、1989年卒業。その当時、指揮教官であったアッキレ・カスティリオーニ、そしてエウジェニオ・ベッティネッリのもと1990〜1992年まで、ミラノ工芸大学で助手を務めます。また、1990年から1996年のあいだ、De Padovaの商品開発室に勤務し、ヴィコ・マジストレッティとともに、製品の開発に携わります。1993年には、M.デ・レンツィオ、E.ラメリノとともに事務所を設立し、建築、レストラン、ショールームなど、さまざまなインテリアプロジェクトを手掛けます。

 

 1996年から2000年にかけて、Studio Lissoni and Associatesに在籍。アレッシィ、フロス、カッペリーニ、カッシーナ、カルテルなどのプロジェクトに関わります。同時に、個人としてもB&Bやカルテル、モルテーニ、モローゾ、デ・ドリアデほか各社とコラボレートも行っています。

 

 2001年には、自身のスタジオを設立し、商品開発から、エキシビジョンの構成デザイン、アートディレクション、建築をメインに手掛けます。2004年のミラノサローネでは、10数社から作品を発表し、一躍脚光を浴びます。現在はミラノを拠点に活動。人間的な温かみに溢れた、パーソナリティを反映させたデザインワークは、世界中の人々を魅了し、多くの主要メーカーからのオファーが絶えません。パトリシア・ウルキオラは今、最も勢いのあるデザイナーの一人と言えるでしょう。

 

 

Lazy for B&B Italia

アームチェアから、長椅子、ハイバックレストまで4つのタイプを備えた、B&B のコレクションです。他に屋外タイプのデザインもあります。

 

 

 

Smock for Moroso

ハンモックスタイルの新しいルックスのソファです。ケルン国際見本市のIdeal House にて初披露されました。リング状のアームレスト周りのファブリックが描くドレープがエレガントな印象を放ちます。フレームの素材は、ステンレスクロムで、ラッカー加工が施されたもの。クッション部分にはガチョウの羽根を使用しています。

 

 

 

Antibodi for Moroso(左)

シート素材は、ウールフェルトのファブリックとレザーの2種類で、フェルトは、リバーシブルなので、表面に咲かせた花が、より鮮やかに浮き立ちます。

 

Fjord for Moroso(右)

フレーム、及び回転ベースはスチール製で、シート部分には、ポリウレタンフォームを用いています。深く、ゆったりと沈み込むような座り心地が珍しく、また、表面に表れているステッチがコンテンポラリーなイメージを印象づけてくれます。