Joris Laarman

ヨリス・ラールマン

 アイントホーフェン大学でデザインを学び、アムステルダムのStudio Frank Tjepkemaに、インターンシップとして所属。2003年に卒業します。ヨリス・ラールマンの卒業作品、「Heatwave」は、今の彼をこれほどに有名にするきっかけとなった作品になりました。多くにメディアの注目を集め、現在は、Droog Designのコレクションとなっています。

 

 2004年、Joris Laarman laboratoryをスタートします。現在、国際的な有名メーカーを始め、インスティトュート、ギャラリーなどを
相手に仕事をしています。主なクライアントは、フロス、スワロフスキー、日産、Droog Design、Arco、Artecnica、DSMなどです。2006年のケルン国際見本市では、Ideal Houseでエキシビジョンを手掛けるなど、若干27歳にして、目覚ましい活躍をみせています。さらに、FabricaやAttese Ceramics Biennaleにおいて講義を行ったり、すでに、多方面から注目を集めているデザイナーです。

 

 

 

heatwave

ヨリス・ラールマンがマスコミから大々的に注目されることになった作品です。本来、無機質なヒーターに、ジオメトリックなフォルムを与えることで、オブジェ的な役割ももたせました。素材は、コンクリートで補強されたグラスファイバー。このラジエターはモジュールタイプで、繋ぎ合わせて大きく使うこともできます。現在、Droogdesignのコレクションになっています。

 

 

 

Stakhanov for Droogdesign(左)

インスピレーションは、1935年の共産党機関の新聞記事から、その内容は、Stakhanovという名前の炭鉱夫が、6時間で102トン(通常の5倍超に値する)の石炭を掘り出したというものです。以来、その名前は、ソビエトの労働者への崇拝のアイコンとなりました。また、セラミックという素材は、非常に頑丈で、高く積み上げるのにも耐えられるため、多くのレストランなどで使われています。そのため、多少の形ズレも許されません。この作品では、これら産業的な反復の作業に対するアイロニーであります。

 

Limited(右)

インダストリアルにおける大量生産制に対する皮肉をこめた作品で、ヨリス・ラールマン独自の大量生産制方式をとっています。それは、例えば、この一連の陶磁器作品は、鋳型を作って、それにより同じ物がたくさん作られるわけだが、その鋳型は決して半永久的なものではありません。なので、その同じ鋳型を再び作らなければ、その作品は究極のリミテッドエディションになる、という考えです。

 

 

 

Ivy

Ivyは壁のランジェリーのようである…そんな発想から生まれた、壁のための装飾、もしくは、上階へいくためのフリークライミングの手段。素材は、シルバーサンドとポリエステルをミックスしたポリエステルコンクリートで、通常、スポーツクライミンググリップに使われるものと同様です。